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【知床らーめん なかがわ】チャーシュー二刀流と優しすぎる醤油スープ|中標津で出会った極みの一杯

momokan

中標津の出張先で、なんとなく昼食を探して彷徨っていたところ——まさかの「知床らーめん」の文字が視界に飛び込んできた。知床?ラーメン?その組み合わせに興味が湧かないわけがない。

中標津という町は、どちらかといえば静かでのんびりとした空気が漂っている。コンビニと牧場と温泉、それにちょっとした定食屋が点在するこの土地で、「知床らーめん」という名前は一際インパクトがあった。

ラーメン屋にしては少しオシャレすぎる外観。でも、こういうタイプの店ほど中身が本気だったりする。経験上、外観が真面目すぎる店より“遊びのある店構え”の方が、ラーメンも自由で旨い説はある。

■ 券売機の前で試される決断力

お店に入るとまず立ちはだかるのが“券売機”。ラーメン屋における最初の試練である。瞬発力と迷いのなさが問われるこの局面で、筆者は迷わず「特製極み 醤油らぁめん」を選択。

“特製”と“極み”が並んでいる時点で、これはもう看板メニューだろうと即断した。ちなみに他にも味噌や塩などの選択肢はあるが、今日の気分はどう考えても醤油一択。何より、トッピングが贅沢そうなオーラを放っていたのが決め手だった。

■ 店内は落ち着き空間。出張中のサラリーマンにも優しい

席に着くと、店内は明るすぎず暗すぎず、ちょうど良い落ち着き具合。カウンター席とテーブル席がバランスよく配置されていて、一人でもグループでも入りやすい。

厨房の奥からは湯気とともにいい香りが漂ってくる。そして、それ以上に心地よいのが“静けさ”。BGMも控えめで、ラーメンの湯気の立ち上る音すらごちそうに感じる静けさ。

これは「ラーメン一杯に集中せよ」という、店主からの無言のメッセージかもしれない。

■ 着丼。2種類のチャーシューに思わず“うれしい裏切り”

運ばれてきたラーメンを見て、思わず口角が上がる。特製だけあって、ビジュアルの豪華さが段違い。しかも驚いたことに、チャーシューが豚バラと鶏むねの2種類という“二刀流”スタイル

豚バラは脂がとろける系、鶏チャーシューはしっとり柔らか。両方を交互に食べると、口の中がラーメン天国になる。

見た目も香りも、そして口に入れた瞬間も、何もかもが想像以上。ご丁寧に味玉まで完璧に仕上がっていて、箸を持つ手が止まらない。気づいたときにはスープの底が見えそうになっていた。

「片方だけで満足しろ」と言われていた時代が終わったことをここで知ることになる。

■ スープは優しく染み渡る淡麗系醤油

レンゲですすってまず思ったのが、意外にもスープが“攻めてない”。伊勢海老だ、魚粉だと叫ばれる昨今のラーメン界において、この店の醤油スープは控えめながらも旨味がしっかり。

「俺が俺が!」と主張してくるタイプではなく、静かに“染みてくる系”。

まるで、ガチャガチャした世の中に疲れた大人のためのスープ、とでも言いたくなるような優しさだ。塩味はちょうどよく、出汁感が前面に出ていて、脂っこさは一切なし。あえての“主張控えめ系”で勝負してくるのは、素材に自信がある証拠だろう。

■ 味玉は、これまた“ちゃんとしたやつ”

特製ラーメンにおける味玉は、ある種の“裏看板”。これがちゃんとしてるか否かで、店全体の信頼度が変わると言っても過言ではない。

その点、「なかがわ」の味玉はしっかり味が染み込んでいて、黄身はとろりと濃厚。中心はゼリー状で、塩気とコクのバランスが最高。ラーメンのスープをレンゲにすくい、そこに味玉を沈めて少し温めてから食べると、もはや優勝。

これをちゃんと作ってるラーメン屋は信じていい。

■ サイドメニューの「コロチャー丼」は胃袋の二段目に直撃

メニューを見て「ちょっとだけ欲しい…」と思わせるのがコロチャー丼

丼の上に乗るのは、ラーメンにも使われていた豚バラチャーシュー。ご飯の熱で脂がほどよく溶け、タレが絡んで絶妙の味わい。

脂っこくなりすぎないのは、タレの塩梅とチャーシューの下処理が良いからだろう。ネギや刻み海苔のアクセントも効いていて、飽きがこない。

これは間違いなく“炭水化物の誘惑”の完成形である。胃袋の“第二ラウンド”に用意された最強の刺客だ。

■ 総評:わざわざ食べに行く価値は、大いにある

知床らーめん なかがわは、奇をてらわず、でも丁寧にラーメンと向き合っているお店だ。

・2種類のチャーシューに味玉付きの特製ラーメン
・控えめだけど深みのあるスープ
・落ち着いた雰囲気
・腹の底から満足できるコロチャー丼

「出張の昼ごはんだから適当でいいや」なんて思っていた自分に、声を大にして言いたい。

——いや、ここまで来たら、ちゃんと旨いラーメンを食べて帰ろう。

そして何よりも——

「チャーシュー2種ある時点で、勝負はついてる」

そう心の中でつぶやきながら、次回は塩か味噌も試してみたいと思うのであった。

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日常をネタにするオジサン
ちょっと年を重ねたオジサンです。 出張先でふらっと町を歩いたり、家でコツコツ料理したり、たまに趣味をこじらせたりしています。 過ぎた時間は戻せないけれど、「これからの毎日くらいは、ちゃんと楽しみたい」。 そんな気持ちで、気まぐれにこのブログを更新中。 できることから、オジサンなりに面白がって生きてます。 共感してくれるあなたと、どこかでつながれたら嬉しいです。
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