福岡で「何もしない贅沢」を味わう｜中洲の夜風にとける一泊二日

今回の妄想トラベルは九州博多だ。私が構想するタイトなスケジュールを味わってくれ。PR

■ 金曜の夜：札幌の空を離れる瞬間

退勤後の慌ただしい時間。
デスクを片づけて時計を見ると、すでに18時半。
「今夜は、飛行機に乗って福岡へ行くんだ」と思うだけで、体がふっと軽くなる。

新千歳空港の夜。
保安検査を抜け、LCCの搭乗ゲートから見える滑走路は、まるで光の川。
隣の席の人が眠りにつく頃、あなたはただ、機内の静寂に耳を傾けている。
3時間後、到着したのは湿った夜風とラーメンの匂いが混ざる街――福岡。

■ 泊まるのは：「THE BLOSSOM HAKATA Premier」

博多駅の南口を出て、わずか3分。
外観はホテルというよりアートミュージアムのようで、エントランスの香りからもう「非日常」。

部屋に入ると、間接照明がやわらかく木目を照らす。
窓の外には街の灯りが、まるで静かな星空のように瞬いている。
シャワーを浴び、備え付けの浴衣に袖を通した瞬間、旅の緊張がほどけていく。

■ 土曜の朝：豚骨スープの湯気で目を覚ます

朝9時。
ホテルを出て、地元民で賑わう「博多一双」へ。
店の前に立った瞬間、豚骨の香りがふわりと鼻をくすぐる。
湯気の向こうで、職人が迷いなく麺を茹でている。

一口すすった瞬間――
スープのコクと甘みが広がり、昨日までの疲れが溶けていく。
博多の朝は、コーヒーよりもラーメンが似合う。

■ 午後：風を感じる時間、大濠公園へ

天神まで足を伸ばし、ショッピング街を抜けると、そこは静寂の湖。
大濠公園。ボートがゆっくり水面をすべり、風が髪を揺らす。
ベンチに腰を下ろし、ただ空を見上げる時間。
“何もしない”ことを、久しぶりに許された気がした。

帰り道、「REC COFFEE」で冷たいカフェラテを。
ミルクの優しい甘さに、日常が少しだけ遠ざかる。

■ 夜：屋台の灯りと博多の風

夕暮れ。中洲の屋台街へ。
赤ちょうちんが並び、鉄板の上でジュウジュウと音が鳴る。
「お兄さん、ひとり？座っていきなよ」
見知らぬ屋台のおじさんの声に誘われて、席に着く。

目の前で作られる「焼きラーメン」の香ばしい匂い。
一口食べると、カリッとした麺とタレの旨味が口いっぱいに広がる。
気づけば、知らない隣客と笑いながら乾杯していた。
それでいい。
この街では、ひとり旅が少しも寂しくない。

夜の締めは、ホテル最上階の展望大浴場。
湯気の向こうに博多の街が広がる。
目を閉じれば、まるで自分の心も湯に浮かんでいるようだった。

■ 日曜の朝：静けさと九州の味

ホテルの朝食ビュッフェには、九州の恵みが並ぶ。
明太子、がめ煮、糸島野菜。
どれも素朴で、やさしい味がする。
窓の外に光が差し込み、「もう帰る時間か」と少し切なくなる。

チェックアウトを済ませて向かったのは太宰府天満宮。
緑のトンネルを抜け、朱色の鳥居をくぐる。
参道では、焼きたての梅ヶ枝餅の香りが漂う。
あつあつを頬張りながら、「この時間が続けばいいのに」と思う。

■ そして、帰路へ

福岡空港は市内から地下鉄でわずか10分。
夕方の便で札幌へ帰るころには、もう街はオレンジ色に染まっていた。
飛行機の窓の外、沈む太陽を見ながら思う。
「また、来週も頑張れる。」
それがこの旅の一番の収穫だ。

■ 旅のまとめ

• 旅先： 福岡（新千歳空港から約3時間）
• 宿泊： THE BLOSSOM HAKATA Premier ⇨ 「このホテルを詳しく見る」
• 名物： 豚骨ラーメン、明太子、梅ヶ枝餅、焼きラーメン
• 体験： 屋台めぐり、大濠公園の静寂、太宰府天満宮の参拝
• 予算： 約35,000円（宿泊＋食費）※航空券は別途

イメージ画像はすべて公式HPから引用しています。
写真には公式HPがリンクされているので、旅の参考にしてください。

O.G

週末トラベラー

ちょっと疲れたオジサンです。 共感してくれるあなたと、どこかでつながれたら嬉しいです。